西之島で噴気増加を確認 再びマグマ上昇の可能性

調査中、第７火口からの噴火の発生はなかったが、第７火口からの噴気の放出があった. 噴気は,火砕丘南側及び東側斜面にも認められ,噴気の付近には硫黄の析出と考えられる黄色領域が確認された. 熱赤外線画像からは,第７火口の火口縁及び火砕丘周辺の溶岩原には地表温度の高い領域が点在していたが,前回の観測と比較して顕著な変化などの特異事象は認められなかった. また,新たな溶岩流等の地形変化は確認できなかった. 西之島周辺の海岸線には薄い青白色の変色水域が,幅約200～300ｍで分布していた. 西之島南方の西之島南海丘及び付近海域は,天候不良のため調査できなかった
海上保安庁　2016/4/14

海上保安庁による上空からの観測では噴火は見られなかったものの、噴気の量は大幅に増えていている。
専門家は、「地下に再び新たなマグマが上昇し始めた可能性がある」と指摘。
島内では表面の温度が１００度以上の高温の場所が確認されており、一時期火山活動は低下していたが、再び再び地下で新たなマグマの上昇が始まったと見ている。現在、溶岩などの総重量は４億トンと推定されている。

海上保安庁が2015年に行った調査によると、西之島は過去3年間、噴出した溶岩や火山弾の量が東京ドームの約１２９倍に当たる１億６０００万立方メートルに達すると発表。

西之島は海面近くの噴火口からの火山噴出物により「新しい陸地」ができることもあり、2013年11月に40年ぶりに噴火した時には面積は２年間で０・２２平方キロから１２倍の２・６４平方キロに拡大、1973年にも陸地を形成している。
海上保安レポート（2014） [ 海上保安庁 ]